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21/12/06

相続・税金・年金

年金額を年10万円増やすには、年収をどのくらい上げる必要があるのか

将来年金がもらえないのでは思い、老後の不安を大きくしている若い世代の方にお会いします。お金に困らないようにしたいと思う反面、将来どれくらい年金がもらえるかを把握せず、心配ばかりをしていては何も始まりません。しかし、若ければ若いほど、自分の年金の額を増やす工夫ができ、これからの働き方も選択肢が多くなります。
今回は、老後のお金に困らないための年金受給額アップのポイントを探っていきましょう。

まず自分の年金はどれか知ろう!

年金のことは、まだ先のことだし「制度が複雑だから」「よくわからない」という理由で、面倒に感じてはいないでしょうか。老後資金が2000万円足りないという報道を受けて、不安に押しつぶされてしまう必要はありません。年金制度は、働き方によって将来の年金額が異なります。まずは、自分がどんな年金に加入しているかを確認しましょう。

公的年金は、大きく分けて2種類あります。20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「国民年金」と会社員や公務員が加入する「厚生年金保険」です。会社員や公務員の場合には、国民年金に上乗せして厚生年金を受取ることができます。

このうち国民年金は、保険料が収入に関わらず定額で、40年間加入すると満額で年間78万900円(2021年度)受け取れます。未納期間や免除期間があると、年金額が減額されます。それに対し、厚生年金の保険料は、月収(標準報酬月額)の18.3%を雇用主の会社と半分ずつ支払います。収入が多いほど、多くの保険料を支払うしくみになっていて、支払う保険料が多いほど年金受給額も多くなります。また加入期間が長くなれば、年金額が増えます。ですから、会社員や公務員であれば、年金が増やせる可能性があるというわけです。
それでは、年金を増やす3つの方法を見ていきましょう。

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年金を増やす方法1:収入アップ

年金を増やす方法の1つ目は、収入を上げることです。厚生年金では、収入が高く、支払う保険料が多いほど、受取る年金額が多くなります。保険料は、月収から計算される「標準報酬月額」をもとにして決まります。ただし、標準報酬月額には65万円までという上限が設けられています。ですから、収入が高くなればどこまでも年金が増えるというわけではありません。

これから年金がもらえるまでの期間が長い場合には、キャリアやスキルを磨く機会があり、年収アップも期待できるでしょう。

とはいえ、将来の年金受給額を60歳の時点で年10万円増やすには、平均年収をざっと50万円くらい上げる必要があります。たとえば、平均年収300万円で40年間厚生年金に加入していた場合、受け取れる厚生年金の金額は約68.4万円。これが平均年収350万円になると約78.9万円、平均年収400万円になると約89.4万円と増える計算です。

ここでいう平均年収は、社会人になってから60歳までの年収の平均なので、短い期間で平均年収を上げるには無理があります。また現時点ですぐに年収を50万円アップさせることもかなり厳しいので、稼ぐ力を身につけるためには長期的な計画や目標が必要になります。

年金を増やす方法2:できるだけ長く働く

年金額を増やすための方法の2つ目は、できるだけ長く働くことです。元気なうちは、いつまでも働きたいと思う人も増えています。

公的年金のうち国民年金は、40年間加入して満額もらえます。一方、65歳から受け取る厚生年金は、保険料を納めた期間や保険料額に応じて年金の額が決まる報酬比例の年金です。厚生年金の加入は70歳まで可能なので、厚生年金に加入して働けば、収入と期間に応じて年金額が増えます。

近年、長く働くことを前提に定年制を廃止したり、70歳までの雇用確保を努力義務化したりするなど、高齢者の働き方が多様化しています。もし、定年後に働き続けようと考えているならば、ざっくりこれから増える年金を計算してみましょう。
本来、年金の計算は月単位で行いますが、定年後の想定年収に厚生年金の計算のときに利用する係数と働く年数をかけると、おおよその年金の増額分がわかります。

年金の増額分=定年後の想定年収(万円)×0.005481×働く年数(年)

また、厚生年金に加入して働く場合に、一定以上の収入があると老齢厚生年金の一部または全部が停止になる在職老齢年金制度が、2022年4月から見直されます。せっかく働いても、年金が減らされるのなら働く意欲がそがれてしまいますね。この改正によって、65歳未満の支給停止の基準額である賃金と年金額の合計が28万円から47万円に上がり、年金がカットされる人が減ることになります。

もちろん、現役のときのようにフルタイムでバリバリ働く必要はありません。パートやアルバイトなど社会と接点を持ちつつ、無理せず健康を維持できる範囲で働ければ、老後の生活にゆとりと安心をもたらすことになるでしょう。

年金を増やす方法3:年金を遅くもらう

年金を増やす方法の3つ目は、年金を遅くもらうことです。年金の受給は原則65歳からですが、本人が希望すれば60~70歳の好きな時期から受け取り始めることがきます。65歳より前に早く受け取ることを「繰り上げ受給」、66歳以降遅く受け取ることを「繰り下げ受給」といいます。年金の受け取りを先に延ばすほど年金の増額率が上がり、1か月繰り下げるごとに受給額が0.7%アップ。最大で42%増額の年金を受け取ることができます。繰り下げ請求は、一度請求すれば、増額した年金を生涯受取ることができます。

さらに2022年4月からは、繰り下げ受給の上限年齢が70歳から75歳に変更されます。この改正で年金受給開始時期の選択肢が広がり、75歳まで繰り下げることで年金額が84%増額できます。

もちろんメリットを活かすには、老後の年金をもらわない時期に元気で働き、元気で長生きする必要があります。しかし、特に女性は男性より長生きなので、年金が増額できれば恩恵は大きくなると言えます。

繰り下げ受給は、国民年金と厚生年金のうちどちらか一方だけの適用も可能です。また夫婦のうちどちらか一方だけが繰り下げるのも一つの方法です。繰り下げる年齢も1か月単位で自由に決められるので、ご自身の状況に合わせることができます。

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まとめ

老後資金が足りない、年金が少ないと老後のお金に不安があっても、それを払拭できるような年金のもらい方や働き方などの方法が見つかれば、不安を小さくすることができます。将来の見通しと、こんな生活をしたいという希望や覚悟を具体的にして、これからの対策を練っていきましょう。

池田 幸代 株式会社ブリエ 代表取締役 本気の家計プロ®

証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不動産賃貸業経営。「お客様の夢と希望とともに」をキャッチフレーズに2016年に会社設立。福岡を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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